流れにくくなった「流れ橋」

2016年5月21日(土)

京都府久世郡久御山町と八幡市を結ぶ、木津川にかかる橋、「流れ橋」に行ってきました。正式名称は上津屋(こうづや)橋ですが、増水により流れることを前提に作られていることから、通称「流れ橋」と呼ばれています。
長さ356.5メートル、幅3.3メートルは、木造の橋として日本最長級になります。

観光地としてたくさんの人が訪れるのはもちろん、生活道路の一部としても利用されている重要な橋だそう。

もう幾度となく訪れているのですが、2014年の流出後「流れにくい橋」として、今年3月に復旧工事を終えたということで、再度やって来ました。

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時代劇など映画のロケ地としても知られているこの橋、八幡市側には「藤田まこと」さんから寄贈された石碑が建っています。石碑の裏側を見ると名前が書かれていました。

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「八幡市」側から見ると普段はこの通り、水はほとんど流れていません。

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「久御山町」側まで行くと、この辺りは常時流れているようです。

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修復したばかりということで、木もまだ白っぽくて真新しいですね。歩いていると腐食防止のための防腐剤なのかタールのような臭いもします。
両側には手すりがないので、どうしても真ん中あたりを歩いてしまいます。

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流れることを前提に作られているとはいえ、流れて行ってしまうと困るので、このように太いワイヤーで繋がっているんですね。

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すべて木で作られていた橋ですが、今回の修復では橋を少し高くし、橋脚の一部をコンクリートにして、増水や流木の影響を受けないようにしています。

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2010年に撮ったもので、橋脚もすべて木造で作られています。上の写真と比べると分かりますね。

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2011年9月の台風12号により流出寸前の様子です。台風の翌日にニュースで知り行ってみました。
流れも早く、普段の水量からはとうてい考えられないですね。

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翌年2012年10月の台風17号で再度流出、写真は少し日が経って水量も収まった時のものです。これを見ると、流出と言うより崩壊ですね。

1953年にこの橋が作られてから、流出した回数が21回、その度に数千万円の費用と時間をかけて、修復してきました。
最近では4年連続での流出ということもあり、今回は撤去することも含め検討したそうです。

今回の修復でかかった費用が、3億7千万ということで、今後は流れないことを祈るばかりです。

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