先週大台ヶ原に行ってきてから、今の大台ヶ原が抱えている問題について知りました。
大台ヶ原は日本有数の豪雨地帯であり、その豪雨の大地で、植物を太古から支えているのが、森一面を覆い尽くすコケだそうです。
このように正木峠から正木ヶ原にかけては、立ち枯れ木や倒木が多く、地面をササだけが被った異常な光景となっています。
昔はたくさんの草木が生えていましたが、台風による倒木や森林伐採によりコケ類が減り、代わりにササが増えたことで、ササを主食とするシカも増え、そのシカが木の皮も食べるようになり、木が立ち枯れてしまうなど、シカの食害により森林破壊が進んでいると言われています。
また、昭和36年に開通したドライブウェイと、それにともなう自動車の排気ガスや、年間30万人を越える観光客による、コケの踏み荒らしなどが自然破壊に拍車をかけているとも言われています。
歩いていると、木をシカから守るために、木の一本一本に金網を巻いていたり、シカの移動を制限するために金網を立てて一帯を囲っているのを目にします。
また、現状を知ってもらうために「大台ケ原ビジターセンター」という展示場を建て、自然保護を呼びかけています。
自然を守るため、たいへんな苦労と努力をされているのだと思いますが、結局本当の原因は分かっていないと思われるのに、このような対策が本当の自然保護につながっているのか疑問に思いました。
大台ヶ原に行ったあと、ネットで調べてみて色々なことが分かり、少し考えさせられました。
自然保護は自然にまかせて、人間は足を踏み入れないことが一番ではと。